新型コロナウイルスについて考える<210815>

インフルエンザウィルスから考える新型コロナウイルス対策

インフルエンザウィルスとの感染との違い

新型コロナウイルス
感染症
インフルエンザ
感染経路 飛沫、接触、飛沫核(空気) 飛沫、接触、飛沫核(空気)
国内での
感染者数
約109万人
(2021年8月13日現在、累計)
約1000万人(例年)
症状の
持続期間
2~3週間 3~7日間
致死率 1.4% 0.1%
季節性 今のところなし あり(1~2月がピーク)
潜伏期間 2~14日(平均5日) 1~4日(平均2日)
感染した場合
の無症状率
数%~60% 10%

ここで特に着目したいのは、感染経路の違いです。

2019年12月に中華人民共和国湖北省・武漢市で初めて検出されてから、2020年1月16日、日本国内では、初の新型コロナウイルス陽性感染者として中国武漢への渡航歴のある神奈川県在住の30代の中国籍の男性が報告されました。
また横浜港に停泊していたイギリス船籍のクルーズ船・ダイヤモンド・プリンセス号船内における集団感染も記憶には新しいところです。
その後、英国の変異株「アルファ株」、インドの変異株「デルタ株」と変異していき、ロックダウンしようが緊急事態宣言を発令しようが感染の拡大は止まりません。
新型コロナウイルス感染症もインフルエンザも感染経路に違いはなく、感染力の強さと人間の経済活動や社会活動の違いによって、どれだけ感染者がでるかが異なるだけです。

インフルエンザは冬場しか感染しないイメージですが、夏場にもウィルスは存在していて冬場にある程度の数の人が感染している事で集団免疫が出来ていて発症例が少ないと考えるのが正しい気がします。
ただ夏場に南半球に渡ったインフルエンザウィルスが変異して、また次の冬場に変異したインフルエンザウィルスが発症すると言った事が毎年繰り返されているだけです。
そのように考えると、インフルエンザウィルスでさえ毎年流行しているのに、同じ感染経路をたどる新型コロナウイルスの発症なんて、どう考えたって止められるわけがありません

新型コロナウィルスは根絶できるのか?

この新型コロナウィルスの根絶に関して、「時間的猶予を与えてしまうと対策が難しくなる」と警鐘する進化生物学の世界的権威である岡山大学教授の宮竹貴久先生のさんがテレビに主演していてとても興味深い話を聞けました。
登場。岡山大学教授で進化生物学の世界的権威という。進化生物学の観点から現在のワクチン接種に警鐘を鳴らしている。変異は生物の基本でウイルスとワクチンのいたちごっこ。

教授は以前に、ウリミバエ根絶プロジェクトに尽力されていました。ウリミバエは桁外れの繁殖力で底なしの食欲で、ウリミバエの蔓延を防ぐためマンゴーなどは植物防疫法により沖縄からの出荷は禁止されていました。
そこで教授は、先ず毎年1億匹のウリミバエを生産することが出来る工場を作りました。
次にハエに放射線を当てると、放射線を当てたオスは精子が異常になって不妊化するそうで、不妊中放飼法というようです。
そして沖縄の島々を1島ずつ対象場所を区切って、オスをヘリコプターでばらまくことによって、メスは出会う野生のオスがいなくなるため、子どもが全く残せないので根絶に至るということです。

教授はこの方法で沖縄の島々からウリミバエの根絶に22年かけて成功したそうです。

根絶するポイント

  • 時間と場所を区切って、相手が変異する前に集中的に根絶するまでやる事。
  • 時間と場所を区切っている間は、ハエの往来を無くす事。

ハエの往来があったり、ハエが変異があったりすると、このプロジェクトは失敗になるということです。

さて、このような方法によって新型コロナウイルスの根絶に応用できるでしょうか?

まずコロナウイルスを根絶するためには、「全世界で新型コロナウイルスが根絶できるまで、全世界で人流を止める」ことですが、まず無理かと考えます。
一時的にコロナウイルスを抑えるために、ロックダウンしても付け焼刃でしかなく、まして緊急事態宣言や蔓延防止措置って、一時的にコロナウィルスの数を少し減らすだけでしかなく政治的なパフォーマンスにしか見えません。
それに本気で感染者を減らしたいのなら、酒類の提供を控えることや止めることではなく、公共交通機関によ通勤や通学による経済活動を止めるべきかと思います。
しかし、昨年の春と比較して今年の春は明らかに、スーパーなどでアルコール消毒する前に列を作っているような光景も見かけなくなり、店舗の表にもアルコール消毒液を設置しているお店も減ったように感じます。
今のような状況下においては、感染が減らないのは慣れてきたせいもあり当たり前かもしれません。

国がまずとるべき対策

インフルエンザウィルスでさえ年間1000万人感染していて、ほぼ毎年10月から5月までの間の8ヶ月で感染しているとすると、1ヶ月125万人が感染していることになります。
1日にすると、125万人÷30日=約4万人となり、新型コロナウイルスより感染力の弱いインフルエンザウィルスでさえそれくらいの完全力があるわけです。
平均約4万人の感染者数の3倍くらいをピークと見ると1日12万人が感染したとしても、新型コロナウイルスの感染者数とは十分あり得るかと考えます。

それでも緊急事態宣言や蔓延防止措置を発出するのは、新型コロナウイルスの発症によって病床が満床となり、救えるべき命が救えなくなる可能性があるというロジックなのですが、この話は1年以上前から続いている話ですが、いまだに医療体制を整えることが出来ず、入院ベット数が足りていない状況です。
国は民間に頼らず、国立病院として国有地を利用てしてプレハブの野戦病院でもまずは作り、病床ベット数を確保できる体制整えることとワクチン接種の確保に努めるべきかと思います。
しかし国は、これらの事の遅れを作っているのにも関わらず、飲食業などの一部の業者だけに負担を負わせているようにしか見えないのが残念です。
これは、国に努める多くの方が公務員であるため、新型コロナウィルの蔓延でも職や経済的な生活を失う痛みが分からない理由かと考えます。

国の思惑の中では、ワクチン接種さえ広まれば新型コロナウィルスに対して万能かと考えているように透けて見えますが、残念ながらインフルエンザウィルスと同じく毎年変異して蔓延していきます。
ファイザーやワクチンの効果も半年から1年と言われていて、これから最低毎年接種が必要となります。
ワクチンはあくまで現状の新型コロナウィルスに対して効果のあるものしか作られず、新型コロナウィルスもアルファ株、デルタ株と次々変異していくため、必ず後追いでしか対応できません。
そう考えると、いつかまた現状のワクチンに対応が追いつかないものが出現するのは、誰が考えても分かりそうなものなのにと思います。

現状まず国がやるべきことは、

  • ワクチン接種の毎年の確保
  • 病床ベット数を確保

そして経済活動を再開するには、ワクチンパスポートの普及が必要かと思います。
大事なことは、新型コロナウィルスの普及により時代は変わったということです。